横断研究
語の説明
「横断研究」は、ある一時点でのデータを比較する研究。
例えば、病気の有無とある要因を同時に持っているかどうかを調べる研究方法である。しかし、横断研究のみで、ある要因が病気の原因であるとは言えない。
一般の人の理解・認識
「横断研究」という用語の認知率は9.0%で、聞いたことがないと回答したのは77.8%であった。「横断研究で病気を引き起こす原因がわかる」との誤答率は65.3%に上った。分野「横断」的研究(専門家が専門の枠を超えて協力する研究)、職域「横断」的研究(チーム医療に関わるもの)、という誤解も多く見られた。
ポイント
「横断研究」はほぼ知られていない用語なので、用語自体を伝える必要がなければ言い換える。専門家は「縦断研究」と「横断研究」を対比させて考えるので、時間的な横断(ある一点)であることを知っているが、一般の人は「分野横断的」と考えがちである。「横断研究自体を説明してもまず理解されないので、結果の要点だけを説明することが多い」という専門家の意見もあった。研究そのものの説明よりは、「ある要因が病気の原因かどうかを横断研究のみで言うことはできない」点を念頭に置き、言い過ぎないようにする(なお、専門家でも間違えやすいので、誰か他の人にチェックしてもらうとよい)。
例えばこんな言い換え使い方
言い換え例
「この研究では、緑茶を飲む習慣がある人と無い人の間で、要介護の度合いに違いがあるかどうかについて調べた。」
「肥満と運動との関係について調べた。この研究では、どちらが原因であるかについてはわからない。」
横断研究の例
更新・確認日:2023年2月28日
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