理解しにくい
医学研究用語

遺伝子、遺伝子変異、遺伝情報、遺伝子治療

語の説明

この語群は、遺伝子に関連する用語である。
「遺伝子」とは、体をつくるための情報の1単位のことで、それぞれ異なる機能を持つたくさんの遺伝子がある。*
「遺伝子変異」とは、遺伝子がなんらかの原因で後天的に変化することや、生まれ持った遺伝子の違いのことである。*
「遺伝情報」とは自分と同じ形質を複製するために、親から子へ、もしくは細胞から細胞へ伝えられる情報のことである。
「遺伝子治療」とは、遺伝子を人工的に操作することで、直接遺伝子に働きかける治療(および予防)のことである。

*国立がん研究センターがん情報サービス2021年

一般の人の理解・認識

「遺伝子、遺伝子変異、ゲノム、遺伝子治療」の「いずれかの言葉の意味をよく知っている」人は6.5%、「なんとなくは知っている」人は39.6%、「聞いたことはあるが意味はわからない」人は42.2%であった。言葉を聞いたことがあっても、意味を理解している人は少なかった。
知っている人のうち、「遺伝子」の正答率は最も高く50.3%で、「遺伝子治療」の正答率は29.2%と最も低かった。
この語群では、「遺伝」により親に似るという認識から、他の用語を類推している人が多いと考えられた。

ポイント

この語群は、新しい治療法の開発が目覚ましく、関連用語の意味が変化している段階である。「遺伝子」も含め、本文に使用した用語については、脚注等での説明を付与することが必要である。また、イラストなどによる説明も必要である。遺伝子が生命の設計図であるという概念は意外に理解しにくい。

例えばこんな言い換え使い方

注釈例

注:遺伝子は、親から子へ体をつくるときの特徴を伝えるための1つ1つの情報のこと

更新・確認日:2023年2月28日 問い合わせ先:医療情報をわかりやすく発信するプロジェクト事務局