ガイドライン
- 注意
- 一般の日本語とは使い方が違います
語の説明
治療の実績や研究を踏まえて、学会などが作った診療の指針。最新の治療法を含め多くの情報から有効性、安全性などを整理し、現時点での様々な治療の推奨度を科学的根拠に基づき示したもの。標準治療の多くが、推奨度が高い治療として掲載されている。「診療ガイドライン」「診療指針」ともいう。必ず順守すべきものではなく、治療方法を決めていくときの参考にする(下図参照)。
標準治療一般の人の理解・認識
一般の日本語で「ガイドライン」は、指針、指導目標という意味で用いられる(広辞苑)。認知率は57.1%だったが、「国が策定した治療指針」との誤解が46.1%、「病院で治療する際に必ず遵守しなければならない治療指針」との誤解が40.2%であった。
- 一般の日本語での「ガイドライン」の使われ方
-
強制力があるものから参考にするものまで、様々なガイドラインが存在する。
例)不当な賃金差の基準を示したガイドライン
自主的に運用するためのガイドライン
ポイント
一般にも使われるため、誤解を生みやすい用語である。医療以外の分野で使われる場合には、目安を示すものから罰則を伴うものまであり、必ず遵守すべきものと誤解されやすいことに留意する。繰り返しになるが、医療で使われる「ガイドライン」の意味は「必ず順守すべきものではなく、治療方法を決めていくときの参考にするもの」であるので、その違いを踏まえて説明する必要がある。
例えばこんな言い換え使い方
言い換え例
「科学的に確かめられた現時点での様々な治療の推奨度が書かれた資料」
ガイドラインの推奨度の例*
A | 行うよう強く勧められる |
---|---|
B | 行うよう勧められる |
C | 行うことを考慮してもよいが、 十分な科学的根拠がない |
D | 行わないよう勧められる |
*詳細は各ガイドラインによって少しずつ異なる
*国立がん研究センター がん情報サービス「ガイドラインとは」
https://ganjoho.jp/public/knowledge/guideline/index.html
更新・確認日:2023年7月18日
問い合わせ先:医療情報をわかりやすく発信するプロジェクト事務局